欲望その20

瞑想の部屋を出ると 道がふたつに分かれている 
何の案内も出ていない 
ホスピタリティがないのか これも作品のうちなのか 
トイレのようでもあるが そうでもないようだ 

どちらに進んでも同じようだし 違うようでもある 
また戻ってくればいいか と右へ進んでみる 
通路の角を曲がると 光沢のある白とグレイで色分けされた通路が一直線に伸びている 
行き止まりのようだが あまり遠くないようなので進んでみる 
白とグレイの色分けの間隔は奥へ進むとともに広がり 通路自体も大きくなっている 
曲がったところで感じたより実際には距離がある 

トリックアートか 

行き止まりのところまで進んでみると 
正面の壁に小さくENTERと表示されている 
引き返そうと後ろを振り返ると 
曲がり角まではすごく遠く感じる 

すると 今歩いてきた通路の途中に壁が降りてきて 
閉じ込められてしまった 

多分 そうだろう と思い 
ENTERと表示された部分に触れてみた

壁が横にスライドして開いた