2006-02-01から1ヶ月間の記事一覧

欲望その29

3つ全部に触れると 中央が開く仕組みになっていたのか 壁の先にあったのは 普通の部屋だ 正確にいうと 白一色だ 普通ではないかもしれないけど 普通だと思った なぜ 白が普通だと思ったのか 白も色のひとつだ ということに今まで気がつかなかった 白は 何も…

欲望その28

何も起こらない もう一度触れてみる 何も起こらない ダミーか と思い 今度は左のEXITに触れてみる 何も起こらない 何だ右かよ と思い 右のEXITの表示に触れた 何も起こらない もしかして バグか と思った矢先 中央の壁が開いた

欲望その27

なかなか緑の部屋から出られない しかし 次の部屋への扉が開いたとしても 解放されるとは限らない 動物園で檻に入れられている動物と同じ か 限られた空間しか与えられないのは苦痛だ 人は誰でも いつでも その意思によって どこへでも行けるように思ってい…

欲望その26

目を皿のようにして 緑の部屋の壁を見て回る 赤の部屋と同じように天井の四隅にはセンサーらしきものが付いている 緑一色なので あまり嫌な気はしないが 閉じ込められているようなので 早く出たいと思う 居て気持ちいい空間と そうでない空間があるのだ 都市…

欲望その25

私は考えている この「夢御殿」は言説空間の建築だ 言語による描写は広がりがあり 自由さがある 読む人によって イメージされる空間に相違がある 私はここで記述しながらも 実際に建築したときの形態や位置関係を考えている 記述がある程度進んだ段階でプラ…

欲望その24

今日はサーキットでレースがある TOYOTA PRIUSの耐久レースだ ガスを満タンにし ガス欠になるまで走る 速さではなく 距離を競うのだ エコドライブに徹し ガスがなくなったら 最後はEVドライブモードで走るのだ PRIUSオーナーがパドックに集まってくる 原則ノ…

欲望その23

出口の先には 輝く緑が見える 赤との対比で開口部の際はハレーションを起こし輝いて見える 中へ入ると一面緑に塗られた部屋だ またかよ と思ったが 赤よりはましだ 鮮やかな緑だが目にやさしい気がする 壁が閉じた 赤の部屋と大きさも同じようだ 色彩が与え…

欲望その22

開いていく壁の向こうから目にとびこんできたのは 赤 だ 一面が 真っ赤に塗られた部屋のようだ 中へ入ってみる と 壁が閉まる 真紅というのか 純色の赤というのか 床・壁・天井に規則正しく埋め込まれた照明に照らされ 鮮やかな赤が美しくも見えるが 落ち着…

欲望その21

開いた壁の先は淡い青緑の世界だ ここはガラスでできた迷路なのか かなり先まで見えるが どちらに進んでよいのかわからない 歩いていくと行き止まり 引き返してはまた行き止まり 自分の位置がわからなくなった 迷路の中には赤い柱が等間隔で立っているようだ…

欲望その20

瞑想の部屋を出ると 道がふたつに分かれている 何の案内も出ていない ホスピタリティがないのか これも作品のうちなのか トイレのようでもあるが そうでもないようだ どちらに進んでも同じようだし 違うようでもある また戻ってくればいいか と右へ進んでみ…

欲望その19

オープンスタジオの設備は 空調・照明のほか大きい流し台がある 絵の具や塗料を洗い流しても浄化装置を通り きれいな水に再生される いろいろな作品を制作するゲストがいるので 各種版画のプレス機、写真製版機、大型のプロッターも備えている また木材や石…

欲望18

最近の私は この「夢御殿プロジェクト」に没頭しているが 色彩と形態とその表現についても研究している そのための制作現場がオープンスタジオだ 巨大な倉庫のような建物 中は天井が高く 日中は間接光で明るい 床はコンクリート打ち レベラーで水平に仕上げ…

欲望その17

美術館の記述を進める エレベーターが開いたところは球体の内側のような空間だ ちょうど天地の中央、円周上の1点の位置だ 球体の中心に向かって橋が架かっているので橋を渡っていく 橋は中心部までで途切れ そこには長椅子がある とりあえず長椅子に体を預…

欲望その16

ゲストルームの玄関を出ると廊下がありホールへと続く 身体障害者のゲストルームはホールに近いところにある 廊下は平坦で緩やかな円弧を描いているので ホールから遠いゲストルームからも退屈しないてホールへ行けるはずだ ホールにはレセプションがあるの…

欲望その15

この「言葉の建築」において読者はゲストだ ゲストルームにご案内しよう ゲストルームへは車で乗りつけてほしい 車で近づくとゲートが自動に開く 車庫は十分な広さがあるのでなるべく前進で入ること 車を停めるとゲートは自動で閉まる トランクから荷物を持…

その14

アーティストは色彩と形態を駆使し 観る悦びを創出する 例え平面作品であっても それは視覚だけに訴求するものではない 美術館であれば 作品が設置される展示室の空間の中での体感であり 他の作品との干渉や順列も影響する アーティストは美学の探求だけが仕…

欲望その13

スポットライトに導かれ 次はどこにスポットライトが灯るのかと思っていると いきなり眩いばかりの光に照らされる いつのまにか次の部屋に導かれていたのだ しかしそこはエレベーターの中の様だ ボタンがひとつあるので押してみる ゆっくりとした上昇感を覚…

欲望その12

スポットに到達すると ある程度の広がりを感じられる空間に出る しかし真っ暗でどれ位の広さなのかわからない 床・壁・天井が吸音する素材となっていて 声を出しても反響しない 私たちは光があるからこそ物体が見え 体の一部が何かに触れていることで位置を…

欲望その11

美術館のエントランスを入ると まず水の作品が現れる ガラス張りの通路がらせん状に下り 清流の中へ入っていく 一見アクアリウムのようだが 生物はいない ガラスを通して見る世界は 水の動きである 通路を下って行くと渦の中に吸い込まれていくようだ ここへ…

欲望その10

多くの美術館は はじめに建築ありきで 絵画、写真、ムービー、立体など多様な作品の展示公開に対応するため ホワイトキューブとなる ある程度可変な空間でなければならないのだ パーマネントコレクションを常設展示するため 特定の部屋を造ることもあるが 固…

欲望その9

私の寝室は 書庫の近くにある 広くもなく 狭くもない 昼間でも眠れるように部屋を暗くできるように 電動シャッターが窓に取り付けられている 寝室の隣にはバスルームがある 私は露天風呂が好きなので バスルームから専用庭に出ると 檜造りの露天風呂がある …

欲望その8

竹林の中庭は テラスから歩いて散策できるようになっている しばらく歩いていくとゲストハウスのテラスに着く ゲストルームは100室あり どの室もリビングルームを介して ベッドルームとバスルームが2つ備わっている バスルームからは専用の庭に出られ 露…

欲望その7

食事は大切だ 私は自ら厨房に立って料理をつくる 厨房はほどよい奥行きの作業台があり シンク・ガステーブル・電子レンジ・冷蔵庫・食器棚が 使いやすく配置されている また 食品庫とワインセラーが併設されていて 必要な食材等がすぐ取り出せるようになって…

欲望その6

私は愛煙家だが 室内では吸わないホタル族だ パソコンの作業に集中し ストレスが溜まると 竹林の中庭に出て喫煙する 煙と一緒に 外の新鮮な空気を吸うのだ 雨の日や風の強い日、寒い季節でも それなりに心地よくたばこが吸えるテラスだ テラスと書庫の間には…

欲望その5

日本のトイレは快適だと思う TOTOウォシュレット・アプリコットシリーズは 便座フタが自動開閉、洗浄もオート式だ トイレは家の中にいくつあるかわからないが 書庫近くのトイレは私専用だ 用を足すことが目的なので必要最低限の広さでよいが きれいに手を洗…

欲望その4

パソコンに向かって作業をする空間は 1台のモニタと対峙して 座ったまま いろいろな書類に手が届くように 大きなサイドテーブルがあるといい パソコンは書庫内にあり 収蔵本の検索もできる コーヒーやビールを飲みながら快適に仕事が進むように ミニバーが…

欲望その3

瞑想するための空間がある そこには適度な刺激がなくてはならない 水を使って 光の緩やかな変化を創り出し かすかな音も聞こえ 香りも漂う 浮遊するような長椅子に横たわると 微風も感じる

欲望その2

サーキットはF1グランプリが開催できるコースだ 設計内容は別記(後日) サーキットの近くにオフロードコースやテストドライブができるエリアがある 記述は断片的に進んでいく 電子メディアが発達しても 本はなくならない 手でページをめくるよさがあるから…

欲望その1

まず車の話から入っていく 服を着替えるように その日の気分や目的によって 乗る車を替える 車種については 別表1(欲望その37参照)に記載する その車を保管するための車庫が要る 車ごとに専用の車庫があり それぞれ独立しつつ連続している 平面的には …