欲望その15

この「言葉の建築」において読者はゲストだ 
ゲストルームにご案内しよう 

ゲストルームへは車で乗りつけてほしい 
車で近づくとゲートが自動に開く 
車庫は十分な広さがあるのでなるべく前進で入ること 
車を停めるとゲートは自動で閉まる 

トランクから荷物を持って階段を上がってほしい 
車椅子利用者など身体的障害のあるゲストには 
エレベーター付のゲストルームを用意してある 

上階へ上がると広いリビングルームが迎えてくれる 
すわり心地のよいソファとローテーブル 
その横にはミニバーがある 
ソファに対面してホームシアターセットを用意した 
デスクにはご持参のパソコンを置いてLANケーブルをつなげれば 
インターネットへアクセスできる 

リビングルームには扉が5つあり 
そのひとつはゲストハウスのホールへ行くための玄関ホールだ
ふたつはトイレとミニキッチンの扉 
あとのふたつは それぞれベッドルームへの扉となっている 

ベッドルームへ入るとクロークがある 
室内着と室内履きを用意してあるので 
荷物を置いたら着替えて寛いでほしい 

ベッドルームにはセミダブルサイズのベッドがふたつあり 
それぞれにサイドテーブルがある 
化粧用の鏡・机・イスのセットも置いてある 

ベッドルームにはそれぞれバスルームが付いている 
洗面台 トイレ シャワー そして 
外への扉を開けて出ると 露天風呂がある 
絶え間なく湯が注がれ 適温に保たれている 
入浴する習慣がない方は 足だけでも浸かってほしい 

露天風呂の脇には 私の寝室と同じように石庭があり 
その向こうには塀があるので誰に見られることもなく安心して入れる 
どうしても入浴シーンを見られたくないゲストは御簾を下ろして使ってほしい 

当初用意したゲストルームは100室だが 
すべて専用のため ゲストが増えれば室数は増えていく