2006-02-23から1日間の記事一覧

欲望その16

ゲストルームの玄関を出ると廊下がありホールへと続く 身体障害者のゲストルームはホールに近いところにある 廊下は平坦で緩やかな円弧を描いているので ホールから遠いゲストルームからも退屈しないてホールへ行けるはずだ ホールにはレセプションがあるの…

欲望その15

この「言葉の建築」において読者はゲストだ ゲストルームにご案内しよう ゲストルームへは車で乗りつけてほしい 車で近づくとゲートが自動に開く 車庫は十分な広さがあるのでなるべく前進で入ること 車を停めるとゲートは自動で閉まる トランクから荷物を持…

その14

アーティストは色彩と形態を駆使し 観る悦びを創出する 例え平面作品であっても それは視覚だけに訴求するものではない 美術館であれば 作品が設置される展示室の空間の中での体感であり 他の作品との干渉や順列も影響する アーティストは美学の探求だけが仕…

欲望その13

スポットライトに導かれ 次はどこにスポットライトが灯るのかと思っていると いきなり眩いばかりの光に照らされる いつのまにか次の部屋に導かれていたのだ しかしそこはエレベーターの中の様だ ボタンがひとつあるので押してみる ゆっくりとした上昇感を覚…

欲望その12

スポットに到達すると ある程度の広がりを感じられる空間に出る しかし真っ暗でどれ位の広さなのかわからない 床・壁・天井が吸音する素材となっていて 声を出しても反響しない 私たちは光があるからこそ物体が見え 体の一部が何かに触れていることで位置を…

欲望その11

美術館のエントランスを入ると まず水の作品が現れる ガラス張りの通路がらせん状に下り 清流の中へ入っていく 一見アクアリウムのようだが 生物はいない ガラスを通して見る世界は 水の動きである 通路を下って行くと渦の中に吸い込まれていくようだ ここへ…

欲望その10

多くの美術館は はじめに建築ありきで 絵画、写真、ムービー、立体など多様な作品の展示公開に対応するため ホワイトキューブとなる ある程度可変な空間でなければならないのだ パーマネントコレクションを常設展示するため 特定の部屋を造ることもあるが 固…