欲望147の4

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スパイラルカーブを取り囲むように

要塞みたいな建物が出現した


バベルの塔か…


超自我に強要されて 美人建築家さんが造ったのだろう

スパイラルカーブのらせんに対して

逆らせん構造で設計されている

細部も緻密に計算されている が 未完成だ


しかし 未完の建築は 無限の可能性を秘めている


んー なかなかやるなー と感心している場合ではない

早く 美人建築家さんを取り戻さないと

私が構築してきた夢御殿がたいへんなことになる


私はガレージへ行き 愛車に乗ってサーキットへ出た

第1コーナー 連続S字 直角コーナーを抜け

スパイラルカーブへ向かう長い直線を登る


塔がなかったときは 天に向かって走っているようだったが

今は塔に飲み込まれて行くようだ


コースは塔の中腹へ入っていくように造られている

このまま クルマで突入するか それとも

ランオフエリアにクルマを停めて 歩いて行くか…


塔への入口が どんどん近づいてくる

えーーい 侭(まま)よ! 突入!


登りきった後は 下りのらせんカーブだ

普段でも神経を使って進入するポイントなのに…


何があるかわからない恐怖と戦いながらも

アクセル全開で 塔の中へ突入する と…





ピーター・ブリューゲル作「バベルの塔
ウィーン美術史美術館蔵