フォーカス を どこに

つまらないモチーフに向かい続け

どうやったらよい絵にできるか 考え続けた


通常 物を見るとき 物体そのものを見てしまいがちだ

が それを絵するとき 画面にその物体の形を描くと 物体以外の形が同時に出来る

つまり 輪郭線が境界となって 内側と外側の形が生じる

描く対象となる物体が複数存在するとき 物と物の間にも形が生じる


こんな話をしていると サトシ君が 私にものすごいヒントをくれた

隙間を絵にするんだよ って…

そうか! それはいい! 物と物の隙間に フォーカス・オン!


私は 物自体を描写することより 物と物の隙間を探して見るようにした

すると 今まで見えなかった物が見えてきた

布のシワ 影 モチーフ台の木目…

つまらないモチーフの中にも テーマを見出すことができた


そこに 見る人の焦点が定まるよう 構図を決める

あとは 隙間の中を描き込んでいくと

画面から目を逸らすことができないくらい 惹きつけられる絵になるんだ