カウンター・スーツ

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台北ビエンナーレの作品設置を終えた帰路

飛行機のなかで 私が尊敬するアーティストと席を隣にした


私は 世界の名作シリーズという作品を作っていて

そのひとつとしてカウンター・スーツを作りたいと申し出

彼にデジタルカウンター作品の提供を求めた

その作家は ふたつ返事で私の提案を快く受けてくれた

後日 箱一杯のデジタルカウンターが届いた

試作品として 私の愛用している黒のスーツに デジタルカウンターを取り付けていった


一番苦労したのは バッテリーだった

デジタルカウンターを1時間以上作動させたかったため

バッテリーはかなりの量が必要だった

腰にベルトで固定することで それほど重さを感じることなく

携行できるようにした

配線が複雑になったが 何とか着られるように作れた

そのアーティストへは 電子基盤と同じ緑色のスーツを仕立て

デジタルカウンターを取り付けて渡した


だから このスーツは 彼が所有する緑のカウンター・スーツと

私が持っている黒のカウンター・スーツ(プロトタイプ)の2着しか存在しない





画像:カウンター・スーツ(プロトタイプ)撮影地:ルーブル美術館/パリ
写真クレディット:Cat tuong Nguyen