欲望その4の3(プライベート・ライブラリー)

「ここにさちワールドを造る気だよ」

「そうみたいですね」

「じゃあ ここは さっちゃんに任せて・・・ そうだなー
 5キロくらい離れたところに なおちゃんの駅を造ろうよ」

「夢御殿中央駅ですか?」

「んー 中央ってのはどうかなー」

「中央にしてください お願いします」

「わかった わかった じゃあ夢御殿中央駅を造って
 アムステルダム駅にそっくりな外観でね 中にはホームがあって・・・
 1階は大広間で3層に吹き抜けている」

「わー 気持ちよさそうですね そこでパーティですか?」

「そう 電車から降りたらパーティ会場」

「レール アンド パーティ ですね♪」

「そう 飲み会は電車でね 飲酒運転しないように」

「夢御殿でも飲酒運転はダメなんですか?」

「当然でしょ! 見つかったら永久追放」

「お兄さまは飲酒運転しないんですか? 結構飲む口なのに」

「絶対にしません! 飲むときはクルマで行きませんから」

「意志 固いんですねぇ」

「弱いところもあるけど・・・」

「え? どこが弱いんですか? もしかしてこことか?」

「何言ってんのー なおちゃん さあ 続き 続き!」

「あっ すみません・・・ それで 図書館をどこかに・・・」

「じゃあ 駅舎の右ウィングは図書館にしよう」

「いいですね~」

「高窓にして 本棚をぐるっと壁面に設置して
 部屋の中央は テーブルとイス・・・」

「ゆったり読めるように ソファも置きたいです あと検索用のパソコンも」

「OK! 部屋の一部は吹抜になっていて 階段があって2階も本棚がある・・・」

「どういう分類なのかしら? 1階と2階・・・」

「多分 今あるなおちゃんの蔵書は1階だけで収まると思うよ でも
 これから増えていくでしょ」

「そうですね 余裕がないと」

「あとは司書さんと相談して本を整理していってね」

「整理していくのも 楽しいですよね これだったら」

「大テーブルがひとつ あった方がいいね」

「作業用に ですね」

「そう・・ あと一応 トイレと倉庫とエレベーターとダムベーターを付けて・・・」

「なんですか ダムベーターって?」

「荷物専用のエレベーター 要らない?」

「んー 本を運ぶときは ダンボール箱にいれて 台車で運ぶから
 大きめのエレベーターにしてもらえば 要らないと思います」

「わかった・・・ あと図書館に必要なものは?」

「私専用の図書館だから これで もう十分です」

「えー! 一般公開しないの?」

「はい♪ 本が汚れますから・・・」