欲望その4の2(オランダ建築)

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「そうですね もっと夢のある話にしなくちゃ・・・
 そう オランダのような雰囲気の家がいいかしら」

「オランダ? それはまた どうして?」

「私 ハウステンボスで働いて・・・ あの雰囲気が好きなんです」

「へー まあ確かに きれいに造ってあるよねー」

「だめですか?」

「んー 夢御殿だから何でもできるけど・・・
 もしかして あの街ごと造って って言うんじゃないだろうね」

「そんなこと 言いません・・・
 アムステルダムの中央駅のような建物ひとつでいいんです」

「あー 東京駅に似てるやつね」

「でも 向こうが先ですよ 東京駅が真似たんじゃないですか?」

「んー そうとも言われているけど 違う説もあるらしいんだ」

「どんな?」

「あー また話が違う方向に・・・」

「そうですね 話を元に戻して」

アムステルダム中央駅のような外観の家 その中には何が要る?」

「司書付の図書館があるといいですね♪」

「図書館? なおちゃんは本が好きなの?」

「はい たくさんの本に囲まれて暮らしたいんです」

「ふーん そうすると国会図書館みたいなのはだめだね」

「え? どうして?」

「蔵書数はすごいけど カードに書いて出してもらわないといけない」

「本棚がないんですか?」

「テンポラリーな雑誌などを閲覧できるところはあるけど
 ほとんどの本は どこかに書庫があって カードに書いて請求すると
 運ばれて来て カウンターで渡される・・・」

「そうじゃない図書館がいいです 本棚があって
 ジャンル別にきれいに整理されて並んでいるのが」

「手にとって見れるタイプね」

「はい」

「わかった・・・ あと何が必要?」

「パーティが開ける広いホール かな?」

「もー みんなパーティ好きなんだなー」

「だめですか?」

「いいよ いいよ 仲良しが集まって
 飲んだり食べたりしながら話し合うって楽しいよね」

「そうですよね でも私は 毎晩は開かないと思います」

「そうだよねー 飽きちゃうよ きっと」

「でもセレブさんだったら 付き合いもいろいろあるだろうし
 いろんな趣向のパーティで 飽きないと思います」

「ああ 今日はエルメスさん 明日はグッチさんとか?」

「そうです あと ホテルの宴会場としても貸して
 収入があるようなこと 言ってました」

「へー ビジネスセンス いいよね さっちゃんは」

「でも 最近 馬に興味があるらしいのです」

「ん? 牧場 経営するとか?」

「いえ 走る方の」

「け 競馬?」

「です・・・馬券買ってるみたい・・・」

「そのうち 競馬場 造るんじゃない」

「もう 造ったみたい・・・ あれ」

「ん? わーーーー! いつの間にぃぃぃ」





画像:アムステルダム中央駅
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