欲望その10の4 女流詩人編

嘘に決まってるでしょ

何だぁ

見せるほどのものでもありませんから!

それは 見てみないと

先生! エロ御殿ですか ここは!

芸術ですよ

芸術って言えば良いと思ったら大間違いです! 

はいはい で プール 見る? 見ない?

普通の屋内プールでしょ?

ちょっと趣向を凝らしてある

どんな?

こんな

え! ジャングルみたいじゃないですか

そう イグアナ飼うんでしょ

飼いますけど?

ここで一緒に泳げるじゃん

イグアナと一緒に泳ぐ気はありません!

じゃあ プールの中央をアクリル板で仕切って 向こう側を巨大なテラリウムに

あ それいいですね!

向こうだけ 熱帯雨林にする

水の中には熱帯魚

ラニアとか?

先生 それはないですよぉ

じゃあ アロワナかなぁ?

そういうのじゃなくて もっとカワイイの!

じゃあ ネオンテトラかな? でもちっちゃいよ

それで結構です!

グリーンイグアナに食べられない?

草食ですので

じゃあ 共生できるね

プールと水族館が合体したみたい

俺 みかちゃんと合体したい

もう 相手にしませんよ!

じゃあ 真面目にいきます

本当に この人 芸大出たのかな?

何か言った?

いえ 別に

プールはこんな感じでいいね?

はい 大満足!

じゃあ あとは空を眺める場所ね

まあ なくても良いんですけど

詩を書くときに空を眺めるんでしょ?

まあ そうとも限らないですけど

書斎の上に造っておいたから

また エッチな話ですか?

聞きたい?

いーえ!

じゃあ こっちに来て このイスに座って

シビれたりしませんよね?

大丈夫だよ そのボタンを押して

ええと これですか?

そう

わーっ イスが上がる!

ちゃんと捕まって

せんせ~! 上はすごくいい眺めです

隣のボタンを押すとリクライニングになるから

大きい天窓から きれいな空が見えま~す

夜は星がきれいだよ

せんせ~! メモとペンありますかぁ?

何するの?

詩のインスピレーション 湧いてきた~

じゃあ 喋ってご覧 音声認識装置が付いてるから

え~?

喋ったことが こっちのパソコンにテキスト化されるんだ

すご~い じゃあ ちょっと待っててくださ~い

いいよー 私はそろそろ行くから

え~ ちょっと待ってくださいよ~

・・・

せんせ~!

・・・

これ どうやって降りるのぉ?