茶会「影点て」

影点てとは裏で茶を点てて出すこと

大寄せの茶会などでお客様を待たせないために
茶道ではそういう形式が通例となっています

もちろん裏方はお客様には見せません
それを敢えて見せるという実験的な茶会でした

8畳大の蚊帳を作り お客様は蚊帳の中へ…

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御園棚を蚊帳の外に設置し
背後からプロジェクターで日時計の文字盤を投影

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影点てをする私は影となり 時を刻む
しかし電飾スーツを着ているので 影の中の光となる

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影は光があり 物体があって出来るもの
先人達は太陽光によって出来る影で時を知りました

「影点て」と銘打った茶会の裏テーマは「時」
それは蚊帳に投影したもうひとつの映像に秘めました

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茶会の主題は掛け物に表すという形式に則り
松の写真を軸のシルエットの中に納めたのですが

松は… さて何でしょう?





映像の掛け軸の前 蚊帳の中には喫架と呼ばれる台を設置し
花と香合を飾りました

香合は鬼灯(ほおずき) 木曽桧の木彫(自作)です

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菓子は奈良の中西与三郎から取り寄せた干菓子2点

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右は「幻の絹」 七夕が近いので短冊に見立てて
願い事を唱えながら召し上がって頂きました

左は「庚申さん」 家の軒先に吊るす身代わり猿を象ったもの
菓子器は格天杉を5寸の円に切り出したもの(自作)

ここでも時に関する駄洒落を… さて何でしょう?