予備校通い

絵を描くことは 小さいときからすきだった

小学生の時は 1日10円の小遣いをもらい

わら半紙を10枚買って テレビアニメの登場人物や怪獣を描いた


かわいいものだ


高校に入学して テニス部と演劇部に入った

えっ 演劇部… って思うよね

そう 長続きせず 帰宅部になった

テニス部も封建的だったんで すぐ止めました

先輩! って呼ばないといけない…


で しばらく帰宅部を共にしてた同級生が野球部に入った

んー じゃあ 私も何かしようって 美術部に入ったんだ

び・び・びじゅつ部って 抵抗あったけど…


入ってみると 木炭画や油絵など それまで描いたことがない材料で描かされ

扱いにくくって 上手に描けないんだ

でも 先生に 枚数を描いていけば上手になるよ と言われた


美大を受験するなら週1枚は仕上げない と言われ

そんなことができるかな と不安を感じた…


2年生の終わり頃 美術部の先生から予備校へ通うことを勧められた

美術部で描いているだけでは美大は合格しない と言われた


美術部の後輩のひとりから こう誘われた

土曜日コースに通うから一緒に行こうよ って

絶対行った方がいいよ! って強く言われ

親に予備校へ行く金を出してくれるよう頼んだ


3年生から週1日の予備校通いがはじまったんだ

当時は土曜日も 午前中3時間の授業があったので

学校が終わると予備校へ向かった

2時から8時まで アトリエで絵を描く生活が始まった


土曜コースは2年生が多く 遊び半分の雰囲気が漂っていた

後輩も気楽なもので お腹が空いたから吉野家へ行こうよ と私を誘う

私も空腹だったので予備校を抜け出して一緒に行った


土曜日コースは休み時間を設けてなく

各自適宜とるように となっていたので

吉野家へ行った30分はタイムロスだ


さて 土曜コースに通い始めてすぐ 講師と面談すると

夜間部へのお誘いがかかった… 講師はこう言った

3年生は皆 夜間部で毎日3時間描いている

君は土曜コースではうまい方だが 夜間部にはもっとうまい奴がいる


私は 9月下旬になったら夜間部に移ります と答えた

と いうのも 9月下旬に文化祭があり バンド出演するので

それが終わってから…

なんて甘っちょろいことを考えたものだ