欲望その7の3(不気味な洋館)

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「川 川!」

「おっとっとー セーフ・・・」

「気をつけてよー」

「んー 大丈夫だよ これ 水の中も走れるから」

「え? それ スゴイわ やっぱり ええなー このクルマ」

「川 渡ってみる?」

「今日はだめ! 新車なんだから これ」

「冗談だよ・・・ ねえ さっちゃん ここ いい感じだね」

「別荘に ってこと?」

「そう 緑と清流があって ちょっと降りてみようよ」

「んー いい空気・・・気持ちいいわー・・・ お?」

「どうかした?」

「クルマ 泥だらけやん」

「はは・・・洗えばいいさ」

「しょうがないわねー 御殿さん 帰ったら 手洗いしてね!」

「はい わかりました・・・さてと 別荘 ここでいいかな?」

「いいんとちゃう」

「じゃあ まずガレージから造るとするか」

「あー! なおサン 言ってましたよぉ ガレージないって」

「そうそう すっかり忘れちゃって・・・」

「またぁ それ オチにしたんでしょ わざと」

「えー? まさかー」

「わざとらしー」

「お見通し?」

「もち!」

「かなわないなー さっちゃんには」

「エッヘン! じゃあ 始めましょ」

「んー・・・ああ ちょっと待ってぇ」

「なに?」

「これから造る別荘 誰の?」

「それは もちσ(^▽^)」

「さっちゃんのだって言うの?」

「ちゃうの?」

「ちゃうちゃう」

「御殿さん 大阪弁 似合わんと やめとき」

「なんでやー」

「や!め!て!」

「はいはい やめますよー」

「はい は1回でしょ!」

「ここには ドーベルマン いないよね」

「いるわよ クルマの中に( ̄m ̄;)ppp」

「え! いるの?」

「私のひと声で出てくるわよん」

「え~~~!」

「なんか 私 圧力かけてるかしらん?」

「いいえ とんでもございません そんな圧力だなんて」

「そうよねぇ ・・・で これから造る別荘は誰の?」

「そりゃあ さっちゃんのですよ もちろん」

「よろしい・・・ では 始めましょ♪」

「ガレージは・・・ん? あれ 何?」

「え? どこ?」

「ほら 川の向こうの森の中・・・ 何か建ってるみたい」

「えー! あーっ! 何か建ってるわ」

「なんだー 先客がいたのか」

「ロケーションがいいとこは だいたいそうね」

「近くへ行ってみようよ」

「もしかして クルマで?」

「泳いで 渡る?」

「うー 仕方ないか・・・じゃあ乗って!」

「いいクルマだねー これ」

「まったくもう ひとのクルマだと思って・・・ブチブチ」

「すごい すごい 水の中 走ってるよ」

「あー! 水 水! 入って来ないかなー」

「これくらいの水深なら 大丈夫だよ」

「本当? 壊れたら弁償してよね」

「ほら もう渡ったよ 何ともないでしょ」

「ちょっと降りて見るわ・・・ あー」

「どうしたの?」

「泥がきれいに落ちてる」

「よかったじゃん」

「でも 帰るときまた汚れるから 洗車してよね」

「わかりました」

「・・・森の中 鬱蒼(うっそう)としてない?」

「そうだね キモ」

「ちょっとぉ 御殿さん ホント不気味じゃない?」

「ホラー映画に よく出てくる感じだなー」

「ラブホのようにも見えるけど・・・」

「お化け用のラブホかな?」

「アホか」

「何か言った? さっちゃん」

「何も・・・きゃあああああ!」

「わああ!何!?」

「ああああれ ひひひひひと」

「え!うわっ!こっち見てるじゃない」

「おば おば おばけみたい」

「そんなバカな」

「ああ いなくなった」

「気が付いたかな ワタシたちに?」

「だって 見てたじゃない こっち」

「逃げたほうがよくない?」

「どーして 逃げるの?」

「だって ひとの家じゃない」

「何 言ってんの ここは私の夢御殿だよ」

「だから 何だっていうのよ」

「おい!」

「きゃあああああ!(気絶)」

「さっちゃん!」





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