「意識の更衣室」展

「意識の更衣室」展
1998年/銀座九美洞ギャラリー/銀座・東京


ナガノ・オリンピックの開幕が間近に迫った1998年1月下旬 スポーツのユニフォームに焦点を当てた作品による個展を開催した

イメージ 1ギャラリー入口には2つ扉のロッカーが・・・
来場者はロッカーの扉を開ける・・・
右側には野球のユニフォームとテニスウエアを組み合わせた衣装とビデオカメラ+モニタを組み込み 扉を開けた人の顔がモニタに映し出され あたかも衣装を着ているような錯覚を覚えさせる仕掛けとなっている
左扉は展示室内への通路であり ロッカーの中を通って展示室へ入る仕掛けとなっている 狭いスペースを通らなければならないため 来場者はここで自分の身体を感じることとなる

イメージ 2ロッカーを抜けると 正面に壁掛け扇風機2台にそれぞれ吊るされたカラフルな柔道着が目に入る
ポケモンセサミストリートモンスターのプリント生地で作られている
柔道着カラー化の是非を問う議論が席巻していたことに対する作品だ
柔道の国際化に伴い 審判員の正確な判定のため一方の選手が薄い青色の柔道着を着るという規則の導入に日本柔道界が反発していた
柔道は精神性を重んじ 白を神聖な色と崇めてきたが 外圧に屈し精神性を犠牲にするならいっそのこと柔道着の自由化に踏み切ってはどうか というメッセージを込めた
ロッカールームのインスタレーションと  壁掛け扇風機に吊り下げられ 扇風機が首を振りポケモンセサミストリートの柔道着は 時として向かい合い 時として背くよう

イメージ 3
女性のフィギュアスケートは 冬のオリンピックの花形
衣装は回る


「意識の更衣室」と題された同展は、服を着替えるように意識を着替えようと提案するもの。