(茶会メモ)

茶道における炉(ろ)とは、畳の一部を切って床下に備え付けた一尺四寸四方の囲炉裏のことです。
炉は、十一月はじめから五月はじめ頃まで茶席で湯を沸かすために用いられます。
炉は、村田珠光が四畳半に初めて炉を切り、武野紹鴎千利休が一尺四寸に規格化したとされます。

茶道入門ウェブサイトより抜粋
http://verdure.tyanoyu.net/ro.html

夢幻の茶会 其の一「冬景色」は明日1月17日に開きますが、会場に炉がないため、風炉と釜を持ち込んで行います。現代茶道では、それが暗黙の了解のようです。また、6畳以上の間で行なう茶会では下記のとおり風炉先屏風を設置する慣わしとなっていますが…

風炉先屏風とは風炉先と略称する、茶座敷で用いる二曲の屏風を指します。この屏風は風炉先と書くことからわかるように風炉*1の先(向こう)へ立てる、広間で道具畳*2の結界(境目)の役目を果たすとされる道具屏風です。
風炉先は風炉に風が入らないようにすること、そして灰が室内に飛散することを防止する防風目的で用いるものともされていますが、これは元来が道具畳に襖、あるいは戸や障子が面していて、これらが開けられるおそれのある場合に遮断目的で設置するものであり、したがって小間や回し壁、風炉先窓を有する部屋には用いません。なお、風炉先屏風は6畳間以上では必要不可欠のものとされ、部屋全体を引き締めるためにも用いられます。

*1 風炉:茶室で用いる、釜をかけ湯を沸かすのに用いる移動式の炉。前後に風通しが設けられていることから、風炉と呼ばれます。
*2 道具畳:点前畳、亭主畳ともいい、茶室で茶道具が置かれ、主人(亭主)が点茶する場所の畳。

表具師 玉木楽山堂 ウエブサイトより抜粋
http://www.tamakirakuzando.com/sub35.html

炭の代わりに電熱コンロを用いるため防風の必要も灰の飛散もなし、部屋を引き締めることや道具の見栄えを良くするという視覚的な効果であれば、今回の茶席は薄暗い空間でプロジェクターによる映像投影と光る茶道具を用いるため風炉先屏風は不要と考えています。