指先の感覚で厚みを確かめながら
切り出しナイフをそっと動かし
厚みが均一になるように削っていく
茶杓の中央より やや櫂先の部分を
左人差し指に乗せて均衡を見る
傾かず水平を保つように 少し削っては
指に乗せて見るの繰り返し
茶杓を作り始めた頃は 荒々しさと鋭さを残すため
刀目を残したが 茶の先生に
「それでは器を傷つけてしまいますよ」
と言われ 以来紙やすりで滑らかに仕上げている
何を重視するか
考えれば自然と分かる筈…
黒い大理石から削り出した棗の上に載せて
茶杓と棗の接面状態を見る
カーブがぴったり合うのが理想