#住居
そう言えば その後 テレビコロシアムは どうなったのか ゲストは あまりの刺激の強さに 拒絶反応を示し始めている 能力の限界だ ここへ来るまでに かなりの知力と体力を消耗しているはずだ そろそろ休憩が必要だ いや もっと早く休憩をとるべきだった エマー…
車を車庫に止め ロビーに入る キーを決まった引き出しにしまい クロークへ行く スーツを脱いで ラフな服装になる 厨房へ行き冷蔵庫からビールを出して飲む 今日も生きててよかった と実感する 厨房はちょっと臭い なぜかと言うと 出かける前に冷蔵庫からチー…
今日はテストドライブだ 昨日整備を終えたばかりの車を車庫から出し 専用の通路を通ってピットへ向かう サーキットは今 フリー走行なので いろんな車が走っている 公道で熱くなった奴が ここへ来る ほとんどが改造車だが 騒音のわりには遅い車が多い 私はゆ…
突き当りを右に曲がって見ると そこは光と音が氾濫していた テレビだ 人はいない ５０インチサイズのテレビが 円形に 整然と並べられている 天井と床は鏡張りになっているため 天地が反転しつつ 無限に続いている テレビのコロシアムだ 映し出されているもの…
通路を進み突き当たりまで行くと右に曲がり またすぐ右へ曲がる しばらく行くと突き当たり左に曲がって またすぐ左に曲がる 通路の中は薄暗く 曲がり角だけに照明が当たっている 突き当たると右 そしてすぐ右 突き当たって左 そしてすぐ左 ジグザク というか…
まず靴のつま先でガラスに触れる 体重をかけないで 感触を確かめる 徐々に体重をかけていき 割れないことを確かめる 何かに掴まって歩きたい と思うが 手すりはない 度胸を試す気か どうやら大丈夫そうだ と思っても 不安だ なるべく体重をかけないように そ…
壁にスリットが現れた 一筋の光が差し込み それは徐々に幅を広げる 扉が開く 眩しい 青空が見える 屋外のようだ が よく見るとガラスがあるようだ チューブ状のガラスが隣の建物に向かって伸びている 左右は竹林で覆われ 風に揺られて竹がしなやかに動いてい…
メールだ 送信元は知らない相手だが開いてみる －－－－－message－－－－－ 闇の中では目を閉じよ そうすれば光が見えてくる 闇の中では耳を澄ませ そうすれば声が聞こえてくる －－－－－－end－－－－－－ たったこれだけか ちょっと宗教っぽいが ここか…
記述は美術館へと帰る EXTIの表示に触れる いきなり真っ暗になった しまった EXTIはEXITの誤字ではなく EXTINGUSH つまり 消すことだったのか 焦ってEXTIの部分を触るが明るくならない 消すの意味だから点くわけがない 暗闇に目が慣れると言うが それは少し…
軽自動車を侮ってはいけない 技術の粋が詰まっているのだ アメリカの友人をダイハツのショールームへ連れて行った 日本のスモールカーのエンジンは660ccだ と説明すると Kidding! と言った エンジンルームを開けて見せると Oh Turbo! と感嘆した 大柄なアメ…
（別表１） ★TOYOTA PRIUS （欲望その２４参照） ★HONDA S2000 Type V オープントップのライトウェイトスポーツ AT車はなく６速MT限定だ 低い姿勢のポジションと操作性のよさは気に入っている が メーターのデザインは残念に思う ★NISSAN STAGEA AR-X FOUR …
そこはロビーのような空間で ソファがいくつか置いてある ソファとソファの間にはローテーブルがあり 飲み物などを置ける 正面はガラス張りの車庫があり 車が連なって見える 私は日本人なのでなるべく国産車に乗るようにしている 外国車もあるが よく故障す…
パソコンに向かうデスクは イスを中心として円形に取り囲むようなつくりだ 最近はインターネットでいろいろなことを検索できるようになったので 辞書や地図を広げることは少なくなった が やはり書類が必要なことが多く また 作業しながらメモを書きとめたり…
テーマパークや博覧会はゾーニングという構造になっている そうだ テーマを設定し テーマごとに分類したアトラクションをまとめ エリアを構成する パークのガイドマップを見ると確かにそうなっている ゲストにとってわかりやすい構造なのだろう 「夢御殿」の…
今日も１日仕事で疲れた 体の汚れを落とすだけならシャワーで十分だが 私は風呂へ入る 湯に浸かると血行がよくなり疲れがとれるからだ 露天風呂の湯の温度は３９度から４０度 常に湯が浴槽に注がれ 溢れ続けている 循環式の沸かし湯ではなく天然温泉を引いて…
言葉では表現しきれないものもある ダラダラと長い記述をするよりも 一見してわかる記号や図形がある 文字も視覚から入ってくる情報だが 標識やマークは 言語よりも瞬時に脳に訴えかける いや待てよ 元はと言えば文字も記号だったのではないか こうして読ん…
開いた扉の先には 規則正しく並んだEXITの表示が輝いていた その美しさに息をのむ これまでの部屋と同じ大きさだと思うが 床・壁・天井はすべて黒 四方の壁一面にEXITの表示が整然と並んでいる EXIT EXIT EXIT EXIT EXIT EXIT EXIT EXIT EXIT EXIT EXIT EXIT…
多分 赤や緑の部屋と同じ大きさなのだろうが この白い部屋は僅かだが広く感じる 明るい色は 膨張色といって 大きく感じるものらしい 私たちは 無意識にそういうものを求めてきたのかもしれない 洞窟で暮らしていたときは 壁は白ではなかっただろう 狭苦しい…
３つ全部に触れると 中央が開く仕組みになっていたのか 壁の先にあったのは 普通の部屋だ 正確にいうと 白一色だ 普通ではないかもしれないけど 普通だと思った なぜ 白が普通だと思ったのか 白も色のひとつだ ということに今まで気がつかなかった 白は 何も…
何も起こらない もう一度触れてみる 何も起こらない ダミーか と思い 今度は左のEXITに触れてみる 何も起こらない 何だ右かよ と思い 右のEXITの表示に触れた 何も起こらない もしかして バグか と思った矢先 中央の壁が開いた
なかなか緑の部屋から出られない しかし 次の部屋への扉が開いたとしても 解放されるとは限らない 動物園で檻に入れられている動物と同じ か 限られた空間しか与えられないのは苦痛だ 人は誰でも いつでも その意思によって どこへでも行けるように思ってい…
目を皿のようにして 緑の部屋の壁を見て回る 赤の部屋と同じように天井の四隅にはセンサーらしきものが付いている 緑一色なので あまり嫌な気はしないが 閉じ込められているようなので 早く出たいと思う 居て気持ちいい空間と そうでない空間があるのだ 都市…
私は考えている この「夢御殿」は言説空間の建築だ 言語による描写は広がりがあり 自由さがある 読む人によって イメージされる空間に相違がある 私はここで記述しながらも 実際に建築したときの形態や位置関係を考えている 記述がある程度進んだ段階でプラ…
今日はサーキットでレースがある TOYOTA PRIUSの耐久レースだ ガスを満タンにし ガス欠になるまで走る 速さではなく 距離を競うのだ エコドライブに徹し ガスがなくなったら 最後はEVドライブモードで走るのだ PRIUSオーナーがパドックに集まってくる 原則ノ…
出口の先には 輝く緑が見える 赤との対比で開口部の際はハレーションを起こし輝いて見える 中へ入ると一面緑に塗られた部屋だ またかよ と思ったが 赤よりはましだ 鮮やかな緑だが目にやさしい気がする 壁が閉じた 赤の部屋と大きさも同じようだ 色彩が与え…
開いていく壁の向こうから目にとびこんできたのは 赤 だ 一面が 真っ赤に塗られた部屋のようだ 中へ入ってみる と 壁が閉まる 真紅というのか 純色の赤というのか 床・壁・天井に規則正しく埋め込まれた照明に照らされ 鮮やかな赤が美しくも見えるが 落ち着…
開いた壁の先は淡い青緑の世界だ ここはガラスでできた迷路なのか かなり先まで見えるが どちらに進んでよいのかわからない 歩いていくと行き止まり 引き返してはまた行き止まり 自分の位置がわからなくなった 迷路の中には赤い柱が等間隔で立っているようだ…
瞑想の部屋を出ると 道がふたつに分かれている 何の案内も出ていない ホスピタリティがないのか これも作品のうちなのか トイレのようでもあるが そうでもないようだ どちらに進んでも同じようだし 違うようでもある また戻ってくればいいか と右へ進んでみ…
オープンスタジオの設備は 空調・照明のほか大きい流し台がある 絵の具や塗料を洗い流しても浄化装置を通り きれいな水に再生される いろいろな作品を制作するゲストがいるので 各種版画のプレス機、写真製版機、大型のプロッターも備えている また木材や石…
最近の私は この「夢御殿プロジェクト」に没頭しているが 色彩と形態とその表現についても研究している そのための制作現場がオープンスタジオだ 巨大な倉庫のような建物 中は天井が高く 日中は間接光で明るい 床はコンクリート打ち レベラーで水平に仕上げ…
